用語を1枚で整理(表)
| 指標 | 式 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 表面利回り | 年間賃料収入 ÷ 価格 | 比較の入口。経費が入っていないので“仮の数字” |
| 実質利回り | (年間賃料 − 年間経費) ÷ 価格 | 管理費・修繕積立・固定資産税・保険などを控除 |
| NOI | 賃料 − 空室損 − 運営費(管理修繕・税保険 など) | 金融費用前の事業利益 |
| キャッシュフロー | NOI − 返済額(元利) − 原状回復等の投下 | “手残り”の実態。年ベースで確認 |
| DSCR | NOI ÷ 年間返済額 | 1.2以上が目安(金融機関の安心ライン) |
表面利回りと実質利回りの違い
広告で見かける表面利回りは「満室想定の総収入÷価格」。経費や空室が考慮されていないため、意思決定には実質利回り(=経費控除後)で横並び比較するのが鉄則です。
必要経費の内訳と“よく抜ける”項目
- 毎月:管理費・修繕積立金、共用電力負担、インターネット使用料(共用徴収がある場合)
- 年次:固定資産税・都市計画税、火災/家財(オーナー)保険、地震保険(任意)
- 入退去時:原状回復、クリーニング、鍵交換、AD・再募集広告費
- 運営:賃貸管理手数料、24h駆付け等の付帯、法定点検(消防設備等)※共用徴収に含まれる場合あり
- 長期:大規模修繕の増額予定、専有部分の設備更新(給湯器・エアコン等)
NOI→DSCR→手残りのつなげ方(数値例)
| 項目 | 年額 | メモ |
|---|---|---|
| 満室賃料 | 744,000 | 6.2万円×12 |
| 空室損(8%) | -59,520 | 744,000×0.08 |
| 管理費・修繕積立 | -168,000 | 1.4万円×12 |
| 固定資産税・保険 | -65,000 | 概算 |
| NOI | 451,480 | 運営利益(金融費用前) |
| 年間返済額 | -420,000 | 金利・年数により変動 |
| キャッシュフロー | 31,480 | 年間の“手残り” |
空室・修繕・賃料下落のシナリオを入れる
- 空室率:直近入退去の頻度・周辺募集期間で設定(例:5〜10%)。
- 再募集コスト:ADやクリーニングを2〜3年で按分。
- 賃料下落:築年・競合在庫の推移を見て−1〜2%/年のストレスを試す。
出口戦略(保有・売却・住替え)
- 保有:家賃改定のルール化(退去時のみ等)、設備更新の年度計画。
- 売却:DSCRやNOIが改善したタイミングで“投資家向け資料”を整備。
- 住替え:自用へ転用・将来の賃貸化の二刀流も検討。
よくある質問
表面◯%なら買い、は危険?
はい。経費・空室・再募集コストを控除し、NOI・DSCR・手残りまで通してプラスであることを確認してから判断しましょう。
管理費・修繕積立が高い物件はNG?
一概にNGではありません。建物の維持水準と賃料水準のバランスで判断。議事録と長期修繕計画で妥当性を確認しましょう。
まとめ
区分投資は標準化が勝ち筋。表面→実質→NOI→DSCR→手残りまで“同じ土俵”で並べ、空室・修繕・再募集を織り込んだうえで、価格交渉や募集改善の打ち手を選びましょう。
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